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コダック社破綻に見る「変化」適応の重要性

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1月19日米コダック社が連邦破産法11条の適用を申請しました。日本の民事再生法にあたる法律の適用申請です。


 このコダック社は、1880年の創業。実に130年の歴史をもつ老舗企業です。今回の破綻の原因は、新聞紙各紙が報じているように、フィルムからデジタルへの「変化」に適応できなかったことが原因のようです。逆にライバルである日本の富士フイルムやコニカミノルタなどは、事業の多角化により、比較的順調な業績を上げているようです。

 たとえば、今回のコダック破綻のニュースを受けて、富士フイルムHDの古森社長は、「長年の競争相手で尊敬してきただけに衝撃を受けている。ただ、コアビジネスを失ったたときに、当社は事業を多角化することでそれを乗り越えてきた」(1月20日付フジサンケイビジネスアイ)と述べておられます。つまり、「変化」に対する適応の違いですね。
 
 今回のコダック社の破綻のニュースを聞いて思い出したのは、昨年11月のこの「角野のひとり言」にも書いた、「チーズはどこへ消えた?」(スペンサー・ジョンソン)の寓話です。これは、2匹のネズミと2人の小人の「チーズ」という報酬を巡る話ですが、同じ場所に置かれていた報酬である古い「チーズ」がいつしか少なくなり、やがてなくなるというお話です。そして2匹のネズミは、新しい「チーズ」を求めて、新しい方向へ進み始めます。そして新しい「チーズ」を見つけます。この経験の中で、「変化は起きる」「変化を予期せよ」「変化を探知せよ」「変化にすばやく適応せよ」「変わろう」「変化を楽しもう!」「進んですばやく変わり再びそれを楽しもう」というメッセージが、2人の小人に与えられます。

 もちろんコダック社も「変化」自体は、察知していたはずです。というか、デジタルカメラを発明したのは、なんとこのコダック社だったのですね。一番に「変化」を察知したはずです。しかし、フィルム事業を脅かすということで、このデジタル化をお蔵入りにさせたようです(1月20日付フジサンケイビジネスアイ)。つまり、元の場所にあった古い「チーズ」のおいしさから離れることができず、新しい「チーズ」を求めることをしなかったのですね。

 あらためて今回のコダック社破綻のニュースから、ビジネスにおける「変化」「適応」の重要性を考えました。

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