熱烈起業家支援プロジェクト⑦~何ができるか限界を試すこと(フェイスブックCEOザッカーバーグ)
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先日2月1日米フェイスブックが、50億ドル規模(約3810億円)の新規株式公開(IPO)を申請しました。インターネット企業のIPOとしては、過去最大規模のようです。
個人的には、昨年あたりからこのフェイスブックを使い始め、当法人のフェイスブックページも作成しておりますが、昨年チュニジア、エジプト、リビアの独裁体制を倒し、アラブ諸国の民主化革命にいちやく有名になったのがフェイスブックです。このあたりは、昨年6月の角野のひとり言にも書きました。
この米フェイスブックを率いるのが、ザッカーバーグCEOです。まだ若干27歳。まずその若さには驚きますが、1日に行ったIPO申請の際の投資家に向けた書簡の内容が、2月3日付フジサンケイビジネスアイ、ブルームバーグに掲載されており、目をひきました。
これは、「ザ・ハッカー・ウェイ(ハッカーとしてのあり方)」といういわばフェイスブック哲学ともいえる内容です。「ハッカー」というと、「コンピューターへの不法侵入」という犯罪行為ともいえるマイナスのイメージがありますが、ザッカーバーグ氏は、「本当はむしろ物事を素早くやってのけること、『何ができるか限界を試すこと』」だと主張されています(同紙)。そして、「何が新しいのか、何が正しいのか延々と議論するよりも、まず作ってみる、そして動かしてみることが重要」と述べています。
また、フェイスブックの中核的な価値として、「①いかに衝撃を与えるかに集中せよ②迅速に動け③大胆であれ④オープンであれ⑤ソーシャルな価値を築け」の5項目を挙げています(同紙)。
いや~、本当にエキサイティングな考え方です。本当に起業家の中の起業家とも言える人ですね、このザッカーバーグ氏という人は。ザッカーバーグ氏の若さということも非常に魅力ですが、「スピード」というものを非常に重視しており、まず「動く」ということが強調されています。一部に今回のフェイスブックのIPOはソーシャルバブルではないかという否定的な見方も出ていますが、株価の評価はともかくとして、このようなエキサイティングな起業家と企業を生み出す風土が、アメリカにはあるのですね。
リーマンショックは確かにアメリカ発でしたが、こうした素晴らしい起業家を生み出す風土がやはりアメリカにはあるのでしょうね。
それに引き替え、そのアメリカ発のリーマンショックの影響を引きずったまま、更に円高だ、洪水だ、欧州危機だと、外的要因を言い訳にして、不況だ、不況だと嘆いている日本の経済状況にいらだちを覚えるのは、私だけでしょうか。