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熱烈起業家支援プロジェクト⑫~辛抱強く、風雨に耐えて維持(作家村上春樹氏)

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普段は読んでいないのですが、今週号の週刊ダイヤモンドのテーマが「らくらく起業術」というものだったので、すぐ近くの新大阪の本屋さんで買って読みました。


その記事の中で印象に残ったのは、あるエコノミストの方が引用していた作家村上春樹氏の次の言葉でした。「(来店した客の)10人に1人がリピーターになってくれれば経営は成り立つ。」「その『1人』には、確実に、とことん気に入ってもらう必要がある。そしてそのためには経営者は、明確な姿勢と哲学なようなものを旗じるしとして掲げ、それを辛抱強く、風雨に耐えて維持していかなくてはならない。それが店の経営から身をもって学んだことだった」(「走ることについて語るときに僕の語ること」)村上春樹氏は作家になる以前にジャズ喫茶を経営していたのですが、このジャズ喫茶の経営についてのコメントがこの言葉です。

新規顧客の獲得とリピーターの維持。これは、どんな商売、ビジネスにとっても重要なことです。まず、起業、創業時には、当然顧客が存在しないので、「新規顧客」を獲得するしかないのですが、この第1号顧客の獲得が本当に難しい。

私角野の「行政書士」業起業の経験でも、第1号のお客さんは、1997年8月の行政書士事務所開業から、約1年後の98年の8月でした。当然その間、生活をする必要がありお金は必要なので、当時は行政書士資格試験の学校の講師業で生活費を稼いでおりました。

事務所開業から、約1年間は、いわば種まきの状態。電話帳を使って一定業種の会社を、一定地域に絞り、チラシと名刺を持って営業に出かけたり、よく飛び込みの営業マンがやるようなビルの上階から下階へ、今度は業種のいかんを問わず名刺とチラシを持って営業を行っておりました。勿論ほとんどは、玄関で門前払いなのですが、中には少しだけ話を聞いてもらったり、応接室へ通してもらったり、ついにはある不動産会社の社長と懇意になり、そこから「角野さん、あんたとこ、こんなことできるの?」ということで、手続きのご依頼をいただくことになりました。

その後も、営業に行った派遣会社の営業所長から独立の話をいただき、会社設立の手続きのお手伝いをしたり、名刺を配った会社から建設業許可申請の依頼をいただいたりと、ポツポツと仕事の依頼が来たのでした。この最初の頃のお客様とは、現在もお手伝いやおつきあいが続いているところがあり、そう言う意味で「リピーター」にもなっていただきました。

これから、起業しようという方は、すべての背景がない全くの「ゼロ」で、しかもすでに先行事業者のいるいわば「食うか食われるか」の状態に入り込むわけです。従って、一種の「覚悟」を持って起業をする必要があります。もともと「ゼロ」ですから、「営業に行って断られるのがこわい」などと言っている場合ではなく、断られて当然くらいの気持ちでないと、この起業後もずっと続く「辛抱強く、風雨に耐えて維持していかなくてはならない」(村上春樹氏)日々の事業の存続もままならないと思います。

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