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谷川俊太郎氏、絵本「かないくん」

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 前回に引き続き、今回も今年亡くなった方の本のお話です。国民的詩人谷川俊太郎氏の絵本「かないくん」です。先月11月13日に亡くなりました。

 私は朝日新聞を購読し、亡くなる直前の谷川氏の連載コーナーも読んでいましたので、氏が闘病中だとは知らず、本当に驚きました。

 谷川氏と言えばまず「二十億光年の孤独」という詩や人生相談をテーマにした本をまず思い浮かべましたが、家には谷川氏の詩集はなく、この「かないくん」や「ぼく」という絵本がありました。

 この「かないくん」は数年前「MOE」という絵本雑誌の毎年恒例の年間絵本屋さん大賞のランクにあり、購入し読みました。ちなみに、この「MOE」という絵本雑誌、子どもが小さかった頃に子どもために購入、読み始めたのがきっかけで、今も自分で時々購入したり、図書館で借りて読んでいます。

 この「かないくん」の内容は、小学生時代の同級生の「かないくん」が病気になり、そのうち学校に来なくなり、その後担任の先生から「かないくんはなくなりました」と知らされます。クラスのみんなでお葬式に行きますが、主人公含めクラスののみんなはいつか「かないくん」の存在について忘れていくという話です。
 数年後の「ぼく」という絵本も少年の自殺についての話で、同じく「死」についてがテーマです。

 朝日新聞の最近の連載も「死」についての詩が多かったように思います。谷川氏も年齢を重ねやはり「死」をテーマにしたのでしょうか。 誰しも迎える「死」について考えるきっかけになる絵本だと思います。また、漫画家の松本大洋氏の絵が本当に美しい。

 谷川俊太郎氏のご冥福をお祈ります。  

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