学生になって、マクドナルド原田社長の講義から、「らしさ」「基本に戻ること」の大切さを学びました
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先日4月12日慶應義塾大学の講座を受けてきました。と言っても、大阪商工会議所がサテライトで行っている「大商夕学講座」というもので、大画面の映像を見ながら、夕方6時半から8時半まで、大阪商工会議所のセミナールームで受講するという形です。以前から行われていることは知っていたのですが、「生」ではなく「画面」を見るというのに抵抗があり、大商会員でありながら今回初めての受講でした。
この講座のこの日の1回目の講師は、日本マクドナルドホールディングス社長の原田泳幸氏で、テーマは「マクドナルドの経営改革」。2004年アップルコンピュター日本法人社長から、マクドナルドの経営再建のために「マックからマックへ」と言われる日本マクドナルド社長への就任、V字回復と8年連続増収増益を果たしたトップの講演。この夕学講座で最も申込者数も多いということで、大阪のサテライト会場も開演から満席状態で熱気がありました。
講演の内容は、企業の経営を行う上で、たくさんの気づき、ヒントの詰まった内容でした。まず、印象に残ったのは、経営改革において、まず何をすべきかという点で、その企業の「らしさ」=独自性に立ち返るという点でした。危機に直面すると、企業は何か目新しいものをする必要があるように考えがちですが、そうではなくそういうときこそ「基本」に立ち返ることの重要性を、氏は強調されていました。つまり、どんな会社にも「強み」があり、その「強み」に目を向けること。弱点をリカバーしようとしないということですね。
また、このデフレ不況時にマクドナルドでは、逆に価格を上げているのですね。これは、驚きでした。手前味噌で恐縮ですが、当法人が属する士業、行政書士業界も、いろいろな意味で価格競争が激しく、10年前の報酬が、現在ではそのまま維持できなくなり、価格下落が続いています。ところが、あのマクドナルドが実は、価格を上げていたのですね。
そのヒントは、氏は「顧客価値」を上げることだと述べられていました。つまり、これは、「顧客に期待以上のものを提供し、感動させ、お得感、納得感」を与えることだと述べられていました。そして、価格競争に巻き込まれ、価格下落することを、「デフレ」という外部要因のせいにしない、ということですね。また、この価格アップを行う際に重要なことは、「コミュニーケーション」だと述べておられました。つまり、なぜ価格を上げるのという点を、十分にお客様に説明するということですね。
また、経営者としては、いろいろな決定の場面において、「自信」を見せること、「ウソのことも本当だと思わせること」つまり「言ってのける」ことの重要性、そしてその際「成功するまでやる、執念を持ってやる」ということだと述べられていました。
ともかく、その他「経営者の仕事は、有限の経営資源の組み替え、配分替えであり、投資を伴う改革が必要」「ビジネスは常に矛盾するものの追求で、2者2択」「ビジネスはスピード、走りながら考える」「女性の活用」「think global act local」「戦略的閉店」など、ここで書ききれない内容、ヒント、本当に勉強になり、手前味噌ですが、当法人の経営にも生かしていきたいと考えました。