80%の結果は20%の原因から生まれる(パレートの法則)
ブログ
唐突ですが、会社の売り上げは、何で決まるでしょうか?「経営力」「営業力」「人材」…。いえいえそういう難しいことではありません。売り上げ=客単価×客数、つまり「客単価」と「客数」で決まるのですね。とうことは、売り上げをアップするためには、「客単価」をアップするか、「客数」をアップするか、そのどちらかしかありません。
12月18日付けフジサンケイビジネスアイ紙掲載、ユナイテッド・アドバイザーズ代表取締役西内孝文氏の「売り上げを伸ばすヒント」という欄のコラムに、非常に興味深い記事が掲載されていました。この氏のコラムによると、あるセミナーを主催した会社で集客状況が思わしくなく、このままだと赤字間違いなしという状況で、ある経営者に相談したところ、「価格を上げてみたらどうでしょう」というアドバイスをされたようです。そのアドバイスに従って、最前列の席を価格を上げてみたところ、価格の高い席から券が売れ始めたそうです。
売れないから、価格を下げる。この価格競争の考え方が、業界内の企業同士のお互いの首を絞め、薄利多売でしか生き残れなくなる状況を生むことは、別にビジネスをやっていない素人の人でもわかる事実です。しかし、売り上げは、客単価×客数で決まるわけで、価格競争を続ける限り、売り上げは減少し続け、そのうちに経費削減のため会社内部のリストラを必要とし、会社の存続そのものも危機に陥ります。パナソニック、ソニー、シャープなど日本を代表する家電メーカーが現在直面している危機も、結局はこの構造です。
しかし、「もの」が売れない時代、つまり客数が増えないこの時代だからこそ、かえって「客単価」つまり、価格を上げる努力をする必要があるのですね。つまり、これはイタリアの経済学者パレートの発見した「パレートの法則」の考え方にもつながるわけで、80%の売り上げを占める20%の顧客にこそ集中すべきなのです。そういう意味で会社としては、そこでしか買えない「もの」、そこにしかない「サービス」をこそ生み出し、20%の優良顧客を創出すべきなのでしょうね。