業務を続ける、ビジネスを続けるコツ③
ビジネスを続けていくコツ③
「セミナー」を行う
前回「プロ」になると決める、というテーマを書きました。しかし、行政書士に成り立て、新人の頃はもちろん実績がありません。そのため、「プロ」と言っても、いきなりは無理なのです。行政書士の試験は、いわゆる「実務」知識を問う試験ではなく、司法試験のような合格後の「修習」のシステムがありません。まして、それぞれごとの許可申請に関連する「業界」知識など毛頭あるはずもありません。
そこで、どうするか。「業界」の方と組んだ形で、セミナーを行う。「業界」の事は、その業界の方に話をして頂き、申請書類の作成の仕方、手続きなどの話は私が行う。そういう2本立ての構成のセミナーであれば、「プロ」にも通用するセミナーができるのではないか、と考えました。
1999年11月開業して2年目に、飛び込み営業や手続きで既につながりのあった、某人材派遣会社の取締役兼支店長の方に、セミナーの講師を依頼、大阪森ノ宮の公的な会館を借りて初めてセミナーを行いました。セミナーの案内は、業者向けのハガキなどのアナログの方法と、既に当時存在した「まぐまぐ」のメールマガジンにセミナーの告知専門のマガジンがあり、そこへ掲載をしました。
当日の参加者は、やはり飛び込み営業で顔見知りであった、某大手食品会社の関連派遣会社の大阪支店長や業務請負会社の責任者など、合計20名にも満たない参加者でした。しかし、セミナー後、近くの居酒屋で懇親会を開き、更に10名にも満たない数の参加者でしたが、食品会社関連派遣会社支店長と部下の方などが参加して頂きました。
しかし、そのセミナーがきっかけで、人派派遣会社の情報交換などを目的とした「人材ビジネス研究会」という交流会を立ち上げ、月1回の情報交換会など開催し10社程度の参加までに続くことになます。この情報交換会の会場は、某大手食品会社関連会社の派遣会社の会議室を借りて行っていました。この「人材ビジネス研究会」では、今は非常に大きな会社になりましたが、「はたらこネット」を展開するディップの営業担当者を呼び、システムの説明を行ってもらったり、共同で購入した場合のディカウントなども交渉したりしました。
その後も大手電器会社の関連派遣会社の部長やリクルートの関連の派遣会社の取締役部支店長なども参加頂き、このリクルートの関連の派遣会社の取締役支店長がその後、自ら人材紹介会社を立ち上げた後に、2003年に行ったセミナーで講師をしてもらうことになります。このセミナーでは、リクルートの協賛ももらいました。
このように、1999年11月に初めて行ったセミナーが、その後の私の行政書士の業務やそれ以外の部分での広がりを持ち、拡大することになります。それは確かに、ただ運が良かっただけなのかも知れません。ただ、やはり何かを「やるかやらないか」迷ったときは、まずやってみるという、その後の私の仕事人としてのポリシーを形作ったものと言える経験でした(続く)。