お勧めジャズアルバムのコーナー④~グラント・グリーン「アイドル モーメンツ」
お勧めジャズアルバムのコーナー4回目です。
私は、約30年以上ジャズを聴いていますが、未だに新しいアルバムを購入し、その音楽に引き込まれています。最近は、大阪の中古レコード屋を回るよりも、ヤフオクやアマゾン、楽天などで手に入れることが多くなっています。中古レコード屋に欲しいものがあまりなくなっているのも原因です。
新しく購入すると言っても、それは中古レコードや再発で、レコーディングの時期は1950年中頃から新しくても1970年ごろまで。つまり、私が生まれる前や小さい頃からすでに存在していた音楽になります。今まで生きてきて50年くらいかかって出会う奇跡です。
最近の私のお気に入りのアーティストの1人は、ギタリストのグラント・グリーンです。もちろん20年以上前から大好きなギタリストで、グリーン名義のアルバムはほとんど持っていますが、いわゆるサイドメンとして参加しているアルバムもここ1,2年チェックし、増えています。
今回のお薦めは、「アイドル モーメンツ」というアルバムです。比較的最近の7年くらい前購入し、そのときは1,2度聴いてあまり聴かなくなっていたのですが、数年後に聴き直すとこのアルバムの良さに気付き、ここ1年くらいは頻繁に聴いています(ジャケット写真)。
推薦曲は、A面1曲目、アルバムタイトルでもある「アイドル モーメンツ」です。日本語に訳すと「怠惰な瞬間」。かなりスローテンポの曲で、メインテーマから、ギターのグリーン、ピアノのデューク・ピアソン、テナー・サックスのジョー・ヘンダーソン、バイブラフォンのボビー・ハッチャーソンと続くソロは、ミッド・ナイトのようなまさに「アイドル・モーメンツ」を演奏します。ブルースです。底なしの沼にいるような静かな演奏で、聴いている者に一種のトランス状態を引き起こす名演です。仕事で疲れているときなど、私は、この1曲を聴くと瞑想状態から、ストレスを発散できます。変なテレビなどを観るよりも疲れが吹き飛んでしまいます。
いつも同じことを書いていますが、もちろんCDでも聴けますが、できればLPレコードで聴いてほしいです。いやー、本当にジャズって良いですね。