「漂流教室」を夢中に読みました
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先月10月28日に漫画家楳図かずお氏が亡くなったことが報道されました。
私は、熱狂的な楳図ファンではありませんでしたが、「漂流教室」は連載誌「少年サンデー」で小学生時代に読み始め、その後単行本をすべて揃え、夢中になって読んだ数少ない漫画の一つです。
亡くなったペンキ屋の職人だった父が珍しくこの漫画を読み「ひろし、この漫画面白いな。この関谷(元々やさしい給食のおじさんで、未来に来て、人物が豹変する)わるいやつや」みたいな話をした記憶があります。
砂漠となった未来の日本で様々な経験をする主人公高松翔に本当にわくわくしながら、奇怪な未来人の登場やあたかも現代の日本を予知していたかのようなストリーに驚きました。引き込まれ、読むのに夢中になりました。ストーリーの最後も感動的です。今なら、高松翔の母の気持ちも良くわかります。翔の未来での活躍を、3歳のユウちゃんという、たまたま小学校にいた幼児が持ち帰ったノートで母が涙で読み返すシーンは本当に素晴らしい。
大人になって、文庫タイプ(写真)を買い直し読み直しましたが、その際今度は当時小学生の息子がこれを読み、夢中になっていました。いわば親、子、孫の三代にわたり夢中になった漫画と言えます。
2年くらい前に雑誌「芸術新潮」の「楳図かずおのおおいなる芸術」(写真)を見つけ、今もご活躍なのだと知り、読んでいなかった「わたしは真吾」の単行本を買い、読みました。
燦然と光る楳図作品は、永遠ですね。少年時代の私をわくわくさせた楳図氏のご冥福をお祈りします。