山下達郎の新しいアルバム聴いています
8月10日私角野が待ちに待った山下達郎の「Ray Of Hope」を買いました。昨年出る予定であったのが今年にずれて6年ぶりのアルバムです。ずっと前から予約を入れての購入です。
私角野は、大学1回生の時に聴いた「RIDE ON TIME」の頃から達郎のファンで、日常的に聴いているくちで、車では必ずと言っていいほど達郎を聴き、事務所でも流しています(家族や事務所スタッフには耳にたこができて申し訳ないのですが…)。一昨年初めて神戸のライブにも行くことができ、初めて目にする動く「達郎様」を目にして、涙が出そうなくらい感激しました。
今回の「Ray Of Hope」は3曲目の「希望という名の光」という曲を全面に押し出したもので、この曲が3月11日の東日本大震災の前に作られていたというのも、本当に不思議な感じがします。震災後何度かFM802や自身がDJを務める「サンデイソングブック」という番組でこの「希望という名の光」が流れ、聴きましたが、涙が出てきそうになるくらいこの震災後の状況を励ます内容ともいえるものなのです。このミュージック・クリップをさきほどホームページで観たのですが、これがナインティー・ナインの岡村氏がスーツ姿で真っ白な部屋で、絵を描き、絵を描ききると外の世界に飛び出すという内容で、岡村氏が病気療養から復活したことと重なり、音楽とマッチングしていました。
8月17日の日経夕刊に達郎さんがこの「Ray Of Hope」に関連してインタビュー記事に出ていましたが、「僕のようなシンガー・ソングライターは実体験を歌にフィードバックする。文学で言えば私小説だ。だからもともと僕らの歌は作り手と聴き手が同じ空気感を共有し互いの距離感が近い。」とコメントしてしております。なるほど。よくわかります。そして「文化表現は社会動乱が起こるたび、大きく変わってきた。」「ビートルズ出てきて、ポピュラー音楽の基準点が変わったように、震災の前と後という概念で文化表現が選別されるか可能性がある。」と述べておられました。つまり、音楽が震災後の状況でどのような役割を果たすべきなのか、という達郎さん一流の厳しさだと思います。
これを私や皆さんに置き換えるなら、「仕事」というものを通じて、一体世間や社会に何を残し、コミットできるのかということでしょうか。確かに「仕事」は「お金」をもうける手段ではあります。がしかし、それが究極の目的ではなく、自分が世間や社会に対し何ができるのかという視点を常に持ち続けることが必要だということだと思います。
そんなこんなを山下達郎の「Ray Of Hope」を聴き考えました。