アイリス法令ニュース2019年9月号
【労務】「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方」検討会が報告書を公表
厚生労働省の「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」は、「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する報告書」をとりまとめ、公表しました。この検討会は、未来投資戦略2018で「副業・兼業を通じたキャリア形成を促進するため、実効性のある労働時間管理等の在り方について、労働者の健康確保等にも配慮しつつ、労働政策審議会等において検討を進め、速やかに結論を得る。」とされたことなどを踏まえて設置されたものです。これまでに9回にわたり検討が重ねられてきましたが、その検討の結果が報告書としてとりまとめられました。報告書では、主に、労働者の健康管理、時間外労働の上限規制、割増賃金という観点から、今後の方向性として考えられる選択肢の例示が整理されています。
詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000536310.pdf
【税務】「中小企業における消費税の価格転嫁等に関する実態調査」結果
日本商工会議所が8月5日に発表した調査結果では、消費税率を引き上げる際に導入される軽減税率制度を巡り、企業の準備が遅れていることが明らかになりました。対応するレジへの改修について4割が着手していないことが判明しており、他の調査でも、軽減税率に未対応の企業が半数程度に上るというデータが公表されています。このまま10月に入れば現場の混乱は必至で、全国で同時多発的に混乱が生じる可能性が高まり、景気の足を引っ張る事態が懸念されています。
詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[日本商工会議所]
https://www.jcci.or.jp/news/jcci-news/2019/0805150000.html
【税務】ストックオプション税制の適用対象者の拡大
令和元年7月16日に施行された「中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律」に基づき、同日、ストックオプション税制の適用拡大に関する新たな計画認定制度がスタートしました。本制度は、ストックオプションを活用した柔軟なインセンティブ付与を実現することで、スタートアップが社外の人材を機動的に獲得し、成長することを後押しするものです。ストックオプション税制の適用対象者については、これまで取締役、執行役及び使用人に限られていましたが、これを高度な知識又は技能を有する社外の人材に拡大する制度です。設立10年未満等の一定の要件を満たす株式会社が「社外高度人材活用新事業分野開拓計画」を策定し、主務大臣による認定を受けることで、当該計画に沿って行う新事業に従事する社外の高度人材に対して付与するストックオプションについて、課税の繰り延べ等の税制優遇措置が適用されます。
詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[経済産業省]
https://www.meti.go.jp/press/2019/08/20190809001/20190809001.html